世界算数、過去5回を振り返って

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みなさんこんにちは!世界算数ナビ新担当のT.D.と申します。

いよいよ『世界算数セレクション』(個人受検は10月26日から10月28日にて開催)のエントリーが、9月25日より始まります。

今回の世界算数ナビは過去5回にわたり行われてきた世界算数を振り返る特集として、当社代表で世界算数創設者の礒津に直撃インタビューしました。
私の予想以上に盛り上がりましたので、前編/後編に分けてお送りいたします!


 

★キーワードは「考えることを楽しむ」

 

≫ついに6回目の開催を迎えることになりました世界算数ですが、こちらのコンテストが始まったきっかけを教えてください。

2012年頃、日本の算数について調査したところ、他の国と比べて問題の質が高く面白い問題が多いのではないかと思ったことがきっかけです。
江戸時代から神社に問題を奉納したり、お寺に集まってみんなで解くといったことも行われていたことを鑑みても、算数パズル文化は日本に古くから根付いていることがわかります。
ほかの国、たとえばアメリカなどの問題集も見ましたが、計算問題や図形問題など正確性やスピード重視の問題が多く、日本のようにじっくり考えさせる文章題が見当たらなかった。ならば、ネットの力を使って日本の算数パズル文化を海外に広げたらどうだろうかと思ったのです。この構想から2年後の2014年、問題作成は算数オリンピック委員会協力のもと、第1回世界算数の開催を迎えることとなりました。

≫確かに電車の中などで中学入試の問題を見かけますが、大人も考え込まされることがありますね。

算数というとどうしても小学生のものと思われてしまいますが、考えさせる問題は大人も楽しめます。
そこで、世界算数は「大人も子供も楽しめる」をコンセプトに、面白くて解きたくなる問題を多く出題しています。
世界算数は、ひとつのアカウントで4人まで受検可能なのですが、これは「親子で一緒に参加してほしい。いい問題は、解き方の議論をしたくなり、親子のコミュニケーションツールとなると考えている」からです。

 

★世界へ広がる「世界算数」

 

≫世界での展開はどのようなものになっているのでしょうか。

第1回を日本で終えたあと2015年に、いよいよ中国語・英語でのサービスも開始しました。
海外でも好評で、「ソニーのゲームが好きだけれど、教育でも面白いことを紹介するね」という声が聞こえたのはうれしい限りです。
また、どの国でもテストはそっけないものという印象がありますが、世界算数のイラストには、日本のカワイイ文化を取り入れました。これが「きらびやかさと洗練された問題」と受け止められているようです。
アンケートでは、キュートであるとか、イラストが好き、といった声もいただきました。

≫それにしても日本にいながらグローバルな舞台で力を純粋に競うことの出来るコンテスト、というのはあまり類を見ないと思うのですが、国ごとの特色などはあるのでしょうか。

中国は日本の算数数学と近しい教育内容ということもあり、世界算数を真正面から受け止め、問題の良さが評価されています。
アメリカでは問題そのものが珍しく新鮮な観点で喜ばれているといえます。
算数教育に力を入れているといわれているインドもまた同様で、計算問題が主流のなか、このような問題は参加者に喜ばれているようです。
どこの国でも多い共通点としては、文章題アレルギーが若干多いかなと思います。

日本の良質な算数問題を世界に届けたい、ということはもちろんですが、問題を解くことで課題が解決できることが楽しい、ただの計算問題を解くということで終わらない、これからの教育には考えてみたくなる問題こそが重要ではないか、ということを世界算数を通じて常に発信し続けていると思っています。

(次回へ続きます)


世界算数からの挑戦状

問題 

ABCDEのうち、何人かがウソツキで、のこりは正直者です。
5人に「あなたたち5人のうち、ウソツキは何人いますか」と聞いたところ、次のように答えました。

5人のうち、ウソツキは何人いますか。

ヒント:「正直者が何人いるか」を考えてみよう。

答えが分かったら、こちらで確認してみましょう。

ソニー・グローバルエデュケーションの プログラミング教育

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